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- いびきは実は危険信号?!
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- 2019/03/31
- 睡眠時無呼吸症候群について
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~いびきは実は危険信号?!~
疲れていると、ついいびきをかいてしまうことがありますね。私も昼寝をしていて目が覚める直前に「グアーー」と聞こえることがよくあります。そのいびき(寝息?)をきくととてもよく寝た気になりますが……。
実は『いびきをかいている』ということは舌の付け根が喉に落ちて空気の通り道を狭くしているのです。いわゆる窒息ですね。そして、舌の付け根に塞がれて本当に窒息状態になることがあります。
これを、「睡眠時無呼吸症候群」といいます。
寝ているときに息ができない状態になるのでこのように名付けられました。
~呼吸が止まるとどうなるの?~
呼吸が止まってもしばらくは頑張れます。水の中で息をこらえるのと似ています。ずっと堪えていると苦しくなってきますね。水の中では本当に危険ですが……。もちろん陸の上であっても危険です。
息が苦しくなってくると、舌を取り除くように全力で呼吸をします。そして息を吹き返すかのように呼吸を再開します。しかし、再開してもまた舌の付け根が降りてきてしまいます。舌の付け根が降りてくるとどうなるか?呼吸がまた止まりますね。
この病気の患者さんはこの状態を一晩で何度も繰り返しています。
当院では睡眠時無呼吸症候群の簡単な検査をしてレベルを調べております。レベルに応じて治療法を変えています。
~息が止まったら目覚めないの?~
もちろん覚める方もいると思いますが、ほとんどの方は目覚めません。しかし、体の中の臓器に酸素が届かない時間ができるのでとても負担がかかります。私の先輩であるM先生は寝ている間に何度も心臓の動きが悪くなっていたので、よくよく調べてみるとこの睡眠時無呼吸症候群だったとわかりました。そして、この病気を治療したら心臓の動きも良くなったのです。呼吸が止まることによって酸素が心臓に行かない時間ができ、心臓の動きが悪くなっていたことがわかりますね。
また、睡眠時無呼吸症候群があると、寝ている間の刺激が強いため朝起きたときの血圧が上昇していることがあります。そのため頭痛がすることがあります。そして、睡眠時無呼吸症候群を治療したら血圧が下がるということがあります。
このように、睡眠時無呼吸症候群は単純に喉の病気だと片付けるわけにはいきません。全身の病気なのです。
いびきをかいているときは睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
体調が優れない原因は睡眠時無呼吸症候群かも……?!
心配な方は1度病院で受診されることをおすすめします。
稲毛区 小中台クリニック
院長 池田雄次